司法書士受験生の備忘録。

今日勉強したことを、ただ記録します。

わたしとインターネット

はてなインターネット文学賞「わたしとインターネット」


私のインターネットの始まりは、愛に溢れていました。

1990年代、高校で付き合い始めた私たちは、地元を離れお互い大学へと進学しました。

それからは遠距離恋愛
龍馬が生まれた高知と、暗殺された京都。


若い二人には、離れていても一緒に過ごす時間が必要でした。

毎日電話したかったのですが、貧乏学生には、そんなことする経済的な余裕なんてありません。

ポケベルが終わり、PHSや携帯を大学生が持ち始めた時代、格安で電話できる方法を探しました。

見つけたのが、テレホーダイというサービス。
これは、夜10時以降なら通話が無料という固定電話サービス。
ただし、市内に限られていたので、遠距離では出来ませんでした。


とりあえず、チャットに落ち着きました。
当時、インターネット上には、あるテーマごとのチャットルームがたくさんあって、そこに入ればリアルタイムでコミュニケーションをとることができました。
お互い大学に利用できるインターネット端末がありました。

それでも、端末を利用できる昼間は講義やアルバイトがあるので、話せる時間は限られていました。

授業で必須だったためノートパソコンは持っていましたが、アパートに回線を引くとすると、主流だったISDNでは高過ぎました。

ある日、大学生協で格安のプロバイダサービスのチラシを見つけました。


すぐに申し込んだのですが、送られてきた説明書類は、私にとってチンプンカンプンな内容でした。

「ダイヤルアップ」?
「プロキシ」?
スマホはないので、言葉の意味や設定の仕方をその場で調べることは出来ません。

親切な大学生協の担当の方に教えて頂いたり、学校の端末で調べまくりました。


理解は出来ませんでしたが、インターネットに接続する事はできました。

ところが、契約内容はダイヤルアップ接続で、結局利用したぶん電話代がかかることが判明しました。
平成以降生まれのかた、ダイヤルアップ接続は、間違えてファックス番号に電話したみたいに、ピーガガガって音がするんですよ。


自分で設定したおかげで、接続先が市内なのがわかりました。


そこで、テレホーダイを申し込んで、昼は大学の快適通信速度でチャット、夜10時以降はノロノロのダイヤルアップでチャットして、二人は愛を育みました。
睡眠時間は少なくても気になりませんでした。


ところで、チャットルームは母校のホームページにあったので、そこを使ってました。
どうやら利用者は私たち二人しかいないようだったので。


そんな中、チャット上で出会ったかたがいました。
母校のずっと上の先輩で、私たちがチャットした後、「ケシケシ」という発言をたくさんして、二人のログが他の人に見えないように、チャットルームを掃除してくれてました。
愛ある先輩からは、個人特定、誹謗中傷など、ネットに潜む危険を教えて頂きました。
二人は見ず知らずの先輩に守られていたのです。


以上、私とインターネットのはじまりです。
難しくても、色々考えて、助けてもらって、毎日がとても楽しかった。

今は、どうかな?
色々知りすぎてしまいました。